2011/12/28

遊牧民の性(さが)

私の血液型はB型です。
みなさんB型のルーツをご存知でしょうか。

その昔、O型とA型しか存在しなかった世界で、
ウラル地方あたりの遊牧民に突然変異で出現したのがB型らしいです。

農耕に向かない過酷な地域で移動しながら生活していたB型の祖先。
そんな祖先の記憶がどれだけ深くDNAに刻み込まれているかは知る由もありませんが
私が1か所に定住できないのは、もはや血液型のせいにするしかありません。

2008年の4月に、アジア放浪の旅を終え帰国しました。
それから3年8ヵ月が経ち、またしても移動の時が来ました。

3年半、4回のフェスティバルを経て、
フェスティバル/トーキョーを本日退職いたしました。

フェスティバル/トーキョーで過ごした日々は、
思考し続けることの大切さを学んだ日々だったように思います。
考えることをやめない、なぜそれをやるのか自分自身に問い続ける。
答えのない、途方もない作業を続けてこれたのは
それを実践しているディレクターと
F/Tの裏側を支える、全ての仲間の存在があったからです。

4回のフェスティバルで様々な作品に関わらせていただきましたが、
その中でもやはり、アジアへ拡大し、アワードも冠した今年の公募プログラムを担当できたことは
本当に得難い大きな経験となりました。

一方で「舞台芸術」という窓を通してアジアの国々と向き合う中で
語学の壁、ネットでの情報収集の限界、実際に行かなければ分からないことがあまりに多く
つねにもどかしさを感じ続けていたのも事実です。
これは2回目のF/T09秋が終わった後から感じていたことでした。
その後2回のフェスティバルを経て、やはり自分自身が行く以外に
このもどかしさを解決する方法はないと、決断するに至りました。

来年から韓国に住みます。
来年というか、来週からです。
まずは現地大学の語学コースに通いながら韓国語を身につけ、
フリーランスで舞台制作をしていこうと思っています。

所属もなしにいきなり行ってしまうことに対して不安はありません。
そしてお金もありません(笑)。
でもどうにかなるだろうと思っています。
病的なまでのハイパー楽観主義者ですので、何も心配はしていません。
敢えて言うなら、寒さと乾燥(乾燥肌なので…)は心配です。

25歳から27歳にかけて、バックパッカーで旅をしているとき、最初はいつも一人でした。
知り合いもいない、言葉も通じない、そんな社会に飛び込んで、
それでもいつもなんとかなったのです。
それがアマゾンの熱帯雨林であろうが、インドであろうが、どこであろうと。

だからこそ、これからも自分自身の可能性を信じ、
自分の持てる力を全て振り絞ってやっていきたいと思っております。

フェスティバル/トーキョーに在職中、本当にたくさんの出会いがありました。
お世話になった皆さまには心から感謝しております。
本当にありがとうございました。

そして今後ともどうぞよろしくお願いいたします。