2012/09/25

文化駅ソウル284 "Life A User's Manual"

今年1月のエントリー(文化駅ソウル284 / ソ・ヒョンソク『ヘテロクロニー』)で、
旧ソウル駅の使われなくなった駅舎が修復工事され、
「文化駅ソウル284」というアートスペースとして復活したよ、ということを書きましたが
今日はそこで9月13日から始まった展示
「인생사용법 (Life A User's Manual)」を見てきました。



あ、ちなみに東京駅の東京ステーションギャラリーも復原工事が終わって
10月から「始発電車を待ちながら」という現代美術の展示をするみたいですね!
9人の作家が「鉄道」という視点から発想された作品を出品するとのことなので、
私もぜひ行ってみたいです。
(特に、クワクボリョウタさんの『10 番目の感傷(点・線・面)』を東京駅で見たい!)


話がそれましたが…ソウルに戻って。
この展示のタイトル「인생사용법」を日本語にすると「人生の使用法」。
「明日をデザイン」するシンクタンクとして、
生活と最も密接なもののデザインを中心に、
「芸術がどのように日常を創造するか」を模索する展示です。

コンセプトは
「文化駅ソウル284の場所の特定性を反映し、私たちの人生全般の固定観念と一般の商品デザインのプロセスを脱離し、未来のライフスタイルに対する実験的で創意的な提案をしよう」
ということらしいです。

なので、美術だけではなく建築、デザインの分野から36チーム(68人)の作家が参加し
70点の作品が展示されています。

空き缶を拾いながら生計を立てているホームレスを追った映像作品、
独特な形をした音響スピーカー、
理想を追求したデザイナーのための作業机、
IKEAで買った家具を並べて作った作品、
誰かの悩みが書かれた紙に観客がアドバイスを書き込んであげる作品など
さまざまな視点からの「生活」への提案があり
またそれが展示されている旧ソウル駅の空間自体も味があるので
なかなか面白い展示でした。

今回の展示、芸術監督はソウル科学技術大学・造形芸術学科教授のキム・ソンウォン(김성원)(この方、Festival Bo:mの前身のSpring Waveというフェスティバルでキム・ソンヒと一緒にディレクターを務めた方です。詳しくはこちら。)が務め、キム・ソンウォンを含め4人のキュレーターが各コンセプトの元作家を選んでいます。

「デザイナーの生活のためのデザイン」
キュレーター:キム・ソンウォン(김성원)

「偶然の共同体」
キュレーター:ホン・ボラ(홍보라)

「眼下の空間、背後の人生」
キュレーター:ジョン・ソイク(정소익)

「ある人生のためのデザイン」
キュレーター:キム・サンギュ(김상규)

会期は11月4日まで。
Mediacity Seoulの会場からも地下鉄で1駅なので、ぜひはしごすることをお勧めします!

★基本情報★
展示期間:2012年9月13日(木)〜11月4日(日) ※毎週月曜、秋夕(9/30)休館
観覧時間:午前10時〜午後7時(入場は午後6時まで)
入場料:無料

主催:韓国文化体育観光部
主管:韓国工芸・デザイン文化振興院

その他、さまざまな関連イベントも期間中行われているので、詳しくはHPで。(韓国語のみ)