正確にいつからだったかは覚えてないけど、2年以上前から、レクチャーとかの機会をいただくとよく話していた「制作者の志向性」というトピックがある。ただそれをちゃんと文章にしたことがなかったことに、いまさら気づいたので書く。
「自分が制作に向いているか分からない」とか「やりたくて入ったはずなんだけど、思った仕事となんか違う気がする」とか「将来舞台芸術業界で働きたいけど、制作になりたいのか分からない」という相談を、リアルでも、オンラインでもめちゃくちゃ受ける。
こればっかりは自分自身で自分のことを掘り下げる以外に答えがない。
だけどおそらく私にこういうことを聞いてくるってことは、その「掘り下げ方」が分からないんだと思う。私は壁打ちのための「壁」になることはできるけど、打ち返されたボールに向き合い続けるのは、あくまで「その人自身」なのだ。
数往復で答えを見つけられる人もいるし、何百回壁打ちしても見つけられない人もいる。
2018/08/12
2016/04/10
フリーランスの制作者のギャラはどうやって決めるのか
春ですね…。春といえば異動の季節。
特にこの業界は人材の移動が激しいので、組織から組織へ、組織にいた人がフリーランスへ、フリーランスだった人が組織へと今年も大移動しましたね。
その中でも、東と西、それぞれにダイソン並みに人材の吸引力の強いいくつかの組織があったのがこの春の印象的な出来事でした。
今年からフリーランスになった方は、ぜひ私の以前のエントリー「フリーランスの制作者であるということ、いろいろ。」を読んでいただけると、耳かき一杯分くらいは参考にしていただけるかもしれません…。
それはさておき、Next制作塾EXなど、制作者の知識やスキルを高めるための講座に講師として呼ばれた際に、「せっかくなんで、聞きたいことがあれば遠慮なく聞いてください」とよく言っているのですが、やっぱりみなさん気になるのが制作者としてのギャラをいくらで予算書に計上すればいいのか、あるいは、フリーランスの場合、いくらで先方と交渉すればいいのか、のようです。
これって難しいですよね。
すっごくよくわかります!
特にこの業界は人材の移動が激しいので、組織から組織へ、組織にいた人がフリーランスへ、フリーランスだった人が組織へと今年も大移動しましたね。
その中でも、東と西、それぞれにダイソン並みに人材の吸引力の強いいくつかの組織があったのがこの春の印象的な出来事でした。
今年からフリーランスになった方は、ぜひ私の以前のエントリー「フリーランスの制作者であるということ、いろいろ。」を読んでいただけると、耳かき一杯分くらいは参考にしていただけるかもしれません…。
それはさておき、Next制作塾EXなど、制作者の知識やスキルを高めるための講座に講師として呼ばれた際に、「せっかくなんで、聞きたいことがあれば遠慮なく聞いてください」とよく言っているのですが、やっぱりみなさん気になるのが制作者としてのギャラをいくらで予算書に計上すればいいのか、あるいは、フリーランスの場合、いくらで先方と交渉すればいいのか、のようです。
これって難しいですよね。
すっごくよくわかります!
2016/03/27
「国際文化交流」「文化外交」とはなにか?
NextとExplatがタッグを組んで実施している「Next舞台制作塾EX[西山葉子ゼミ] 舞台制作と越境2 ~2021年の話からはじまる海外公演の戦略と実践スキル~」が今週の月曜日に終わりました。
Next舞台制作塾では、現場の最前線で活躍中の制作者やドラマトゥルクの方などが講師を務めてくださることが最大の特徴ですが、現場を知っている人だからこその視点や論点が毎回とっても刺激になります。自分の中で特に整理していなかったごちゃごちゃした考えが、講師の方々が投げかける質問や、他の受講生の意見などによって整理されていくような感覚が毎回あるので、現場でバリバリやっている制作者のみなさんも時間さえあれば本当に参加してほしいです…。
今回講師を務めてくださった西山葉子さんは、青年団・こまばアゴラ劇場の制作として10年間国際プロジェクトを担当していたので海外公演の経験がとても豊富で、しかも現在国際交流基金に勤めているということで、やはり内容充実したゼミでした。
途中で、Explatが参加しているソーシャルスタートアップ・アクセラレータープログラム「SUSANOO」の事務局の渡邊賢太郎さんも現場訪問ということでNEXT制作塾EXに来てくれ、その体験をブログにも書いてくれました。外部の方から見ると、こう見えるのか!とういう新しい発見があり、やはり外に開いていくことも大事だなぁと思った機会でした。
最後の回のゲストが中西玲人さん(アメリカ合衆国大使館文化担当官補佐)だったのですが、そこで「文化芸術になぜ税金を使うのか」という投げかけがありました。
Next舞台制作塾では、現場の最前線で活躍中の制作者やドラマトゥルクの方などが講師を務めてくださることが最大の特徴ですが、現場を知っている人だからこその視点や論点が毎回とっても刺激になります。自分の中で特に整理していなかったごちゃごちゃした考えが、講師の方々が投げかける質問や、他の受講生の意見などによって整理されていくような感覚が毎回あるので、現場でバリバリやっている制作者のみなさんも時間さえあれば本当に参加してほしいです…。
今回講師を務めてくださった西山葉子さんは、青年団・こまばアゴラ劇場の制作として10年間国際プロジェクトを担当していたので海外公演の経験がとても豊富で、しかも現在国際交流基金に勤めているということで、やはり内容充実したゼミでした。
途中で、Explatが参加しているソーシャルスタートアップ・アクセラレータープログラム「SUSANOO」の事務局の渡邊賢太郎さんも現場訪問ということでNEXT制作塾EXに来てくれ、その体験をブログにも書いてくれました。外部の方から見ると、こう見えるのか!とういう新しい発見があり、やはり外に開いていくことも大事だなぁと思った機会でした。
最後の回のゲストが中西玲人さん(アメリカ合衆国大使館文化担当官補佐)だったのですが、そこで「文化芸術になぜ税金を使うのか」という投げかけがありました。
2015/04/06
実感的ものがたり:もし舞台芸術制作者志望の大学生が10人いたら
10人のうち、8人は女子で2人が男子でした。
10人のうち2人は公立のホール(財団)に新卒で就職が決まりましたが、残りの8人は就職先が見つからず、またある人は就活する気すらもともと無く、バイトをしながら、色々な現場のアシスタントとしてキャリアをスタートすることになりました。
といっても、数名は大学時代から関わっていた劇団やダンスカンパニーの制作ではあったので、一応所属はありました。が、そこから給料が出るわけもないのでバイトは欠かせないのでした。
休みが無くても、現場の給料が安くても(時にはノーギャラでも)
「自分がやりたいことを仕事に出来てるんだから幸せ。私はお金じゃない報酬を得ているんだ。」
と10人は自分に言い聞かせながら、それぞれのモチベーションで毎日ガムシャラに頑張っていました。
「自分がやりたいことを仕事に出来てるんだから幸せ。私はお金じゃない報酬を得ているんだ。」
と10人は自分に言い聞かせながら、それぞれのモチベーションで毎日ガムシャラに頑張っていました。
20代中盤になりました。
数年の実務経験を経て、バイトを掛け持ちしながらやっていた8人のうち3人は公立ホールやイベントの事務局、民間制作会社などに就職しました。1人は所属していた劇団の活動が軌道に乗りはじめました。
2015/03/10
韓国のフェスティバル・ボムのCooperate Producerになってます。
寒い、寒い、めっちゃ寒いですソウル。
今はマイナス6度。さらに暴風が吹いているので体感としてはマイナス20度くらいですよ!
(実際にモントリオールでマイナス20度は体験したことありますよ、鼻毛も凍る寒さ。その位寒い。)
先週で『NEXT国際文化交流アカデミー“フェスティバル・ボムと一緒に行う、1110プロジェクト”』は終わったのですが、まだソウルにいます。
今何をしているかというと…
ソウルで毎年3月・4月に開催されている国際ダウォン芸術祭「フェスティバル・ボム」にてCooperate Producerという肩書をもらって、なんだかんだいろいろやってます。
フェスティバル・ボムとはこれまでも何度かお仕事したことはありますが、それはあくまでも日本側の担当者としての立場でした。
今回はフェスティバルの中の人になっているというのが、圧倒的に違うわけですが、言葉も文化も違う「中」でプロフェッショナルとして仕事をするのはめっちゃ緊張します。
いや、でも素晴らしい経験にできるように残された滞在期間頑張ります~。
今年のボムのおすすめ観劇スケジュールなど、個人的にもブログなどにアップできたらと思ってます。とりあえず、4月16日~4月19日にソウルにいるのが一番いいのかも?
明日はマイナス10度になるらしく、みなさんがソウルに来るころには春が訪れていることを願うばかりです…。
今はマイナス6度。さらに暴風が吹いているので体感としてはマイナス20度くらいですよ!
(実際にモントリオールでマイナス20度は体験したことありますよ、鼻毛も凍る寒さ。その位寒い。)
先週で『NEXT国際文化交流アカデミー“フェスティバル・ボムと一緒に行う、1110プロジェクト”』は終わったのですが、まだソウルにいます。
今何をしているかというと…
ソウルで毎年3月・4月に開催されている国際ダウォン芸術祭「フェスティバル・ボム」にてCooperate Producerという肩書をもらって、なんだかんだいろいろやってます。
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| クレジットページにも名前を載せていただきまして… |
フェスティバル・ボムとはこれまでも何度かお仕事したことはありますが、それはあくまでも日本側の担当者としての立場でした。
今回はフェスティバルの中の人になっているというのが、圧倒的に違うわけですが、言葉も文化も違う「中」でプロフェッショナルとして仕事をするのはめっちゃ緊張します。
いや、でも素晴らしい経験にできるように残された滞在期間頑張ります~。
今年のボムのおすすめ観劇スケジュールなど、個人的にもブログなどにアップできたらと思ってます。とりあえず、4月16日~4月19日にソウルにいるのが一番いいのかも?
明日はマイナス10度になるらしく、みなさんがソウルに来るころには春が訪れていることを願うばかりです…。
2015/03/04
韓国の制作者育成(上級者向け)アカデミー『フェスティバル・ボムと一緒に行う、1110プロジェクト』について
2015/03/01
フリーランスの制作者であるということ、いろいろ。
昨年の自分は半分フリーランス、半分組織に所属みたいな1年だったわけですが、まぁそんな働き方もフリーランスならではの選択だとすると、フリーランス3年目が終了して4年目に突入しました。
フリーランスという働き方だからこそ見えてきたことはたくさんあって、いつかそのことをちゃんと書こうと思っていたらズルズルとこんな時期になってしまいました。
まず、これはよく周囲の人にも言っているのですが、どんな業界でもその業界が活性化するためにはそこで働く人の働き方の多様性が認められるべきだと思うんです。
つまりは、いろんな働き方をしている人たちが協働しながらその業界を支えているイメージ。
舞台芸術制作者の所属だけででいえば、劇場に所属している人、フェスティバル等催事の事務局に所属している人、劇団やカンパニー等芸術団体所属の人、アートNPO所属の人、ほかに中間支援団体とか、助成団体所属の人、そしてフリーランスの人達が協働するからこそ単独ではできない多様なプログラムが可能になってくると思うんですね。
所属だけではなく、正規雇用、非正規雇用など各所属の中でもさらに働き方はいろいろあると思うのですが。
で、フリーランス制作者として生きてみてよくよーく分かったのは、結局今の業界でフリーランスが必要とされるのは、ある組織の催事やプログラムにおいて物理的に人手が足りない時。
つまりは各組織のマンパワーの不足を補てんするためのポジションで、そしてその投入タイミングとしても、組織から見たときに無駄のないタイミング、即ち催事ギリギリということはよくあるわけで。
組織のスタッフというのは、ある程度暇な時期(歩行)、催事に向って少しやること増えてきた時期(早歩き)、催事が近づき残業増えてきた時期(助走)、催事直前(疾走)、催事期間(全力疾走)を繰り返して、1年間のなかでのペースを作っていると思うんですね。
フリーランスが入るのは、このペースの中でいえば良くて助走、だいたいの場合は疾走からになります。そして入った瞬間から、その所属組織のスタッフと並走できることが求められるわけです。
組織の人が疾走しているなか、遥か後方で歩いている人なんて正直投入する必要ないとみなされますから。
フリーランスはそうやって、ある現場が終われば次の現場へと、あらゆる最前線で疾走し続けるわけですから、これは本当に物凄い体力が必要です。そして、それだけ最前線を踏み続けると、経験・知識・人脈も着実に積み重なっていきます。
じゃあ、そうやって経験・知識・人脈を蓄積したフリーランスの「現場の人員不足の補填」以外の活躍の場は?
この業界、やっぱり村長は村から選ぶみたいな習慣があると思うんですね。
だからたとえばフリーランスという身分のまま、組織の企画段階から関われたりすることはほとんどなくて、その組織のプロデューサーなりディレクターが企画して、予算も何も大枠が決まったところでフリーランスにぽんと飛んでくることはあるけれども、やっぱりフリーランスという身分のまま組織の(ある単発プログラムだけでも)プロデュースを任せられるみたいなことは本当に少ないと思います。もちろんそこには、いざという時に責任を誰が取るのかという問題と関わってくるので、難しい問題だと思いますが。
だから、蓄積した経験・知識・人脈の使いどころがない。これが、フリーランスが最終的にまた組織に戻っていく理由の一つだと思います。
もうひとつの理由が、やっぱり労働環境がよくないこと。組織に所属していないので社会保険や福利厚生がないわけですから、その分自分で負担しなくてはいけないにも関わらず、労働に対する対価が安い。
最前線を踏み続けている人に対して、その人の持っている経験・知識・人脈に対する付加価値が考慮されているとは到底思えない価格設定になっているのはやっぱり「補填人員」という意識があるからなんじゃないかと。
このことについては自分も反省する部分があります。
つまり最初にフリーランスになったときはやっぱり不安だったんですね。それまで組織が守ってきてくれたものが、自分のスキルのみを武器にこの世を生き抜かないといけないわけですから。
海のものとも山のものとも知れぬ私に仕事を依頼してくれるのだろうか…とか。
だから正直最初はたとえほぼノーギャラに近い仕事があったとしても「自分に仕事をふってくれること」自体が嬉しかったわけです。だから対価よりも「行動すること」本位で動いて、いろいろな現場を踏めることがすごく勉強になったので、「お金じゃないもので対価を得ている」と思っていました。依頼された仕事に対して採算度外視で120%で返すことを本気で考えていましたし。
でも2年、3年と続けるとやっぱり目が覚めてくるわけですね。フリーランスという、なんの保証もないフィールドで己のみを武器に戦っているのだから、ちゃんと報酬を得るべきだと。そして保証がないからこそ、単に労働時間だけで換算された賃金設定ではいけないのだと。
最初に「労働環境がよくない」って書いたけど、そもそもフリーランスなんだからそこは自分でデザインすべきところでもあるわけですが、そういう意識が持てるまでにやっぱり3年かかりました。それは自分自身の能力に対しての自信や確信が持てるまでにこの時間が私の場合必要だったってことかもしれません。
これまでの話とちょっとずれるかもしれませんが、そもそもフリーランスってほかの業界でいえば、組織に所属している人が経験積んで知識や人脈ができてから移行するものだと思うのですが、この業界、なぜか組織の採用枠に「経験○年以上」とかいう縛りがあったりして、じゃあこの業界で働きたい人は最初はみんなフリーランスから始めるしかないのかい、と。ベクトルが逆ですよね。
人材育成を放棄した業界に未来はないですよ!
今までの話をまとめると、この業界のフリーランスっていうのはある期間通過するものにしかならないんですよね、つまりこんな感じ(超ざっくり)
卒業→「経験○年以上」が満たせないので自力で頑張るフリーランス→疲れて辞める。
卒業→「経験○年以上」が満たせないので自力で頑張るフリーランス→組織に所属→経験積んでフリーランスへ→結局組織に戻る
卒業→組織に所属できた→経験積んでフリーランスへ→結局組織に戻る
フリーランスのままで40歳、50歳を思い描くことが非常に困難です。
ここまでの話は組織に所属することが悪いと言っているわけでは全くないのですよ、あしからず。
フリーランスという生き方を選択しても、それが持続できない現状がどうかってことで。
組織ありきで、その隙間をフリーランスが埋めるのではなくって、組織でもフリーランスでも働き方の選択肢として選べて、それぞれの才能が活かせるようになることが理想だと思うんです。
だから私はあくまでフリーランスで頑張りたい。
そもそも私の性格や才能が活きる働き方はフリーランスだと自分でも思うんですよね。
このエントリーをわざわざ書いたのは、この視点ってこっち側に来てみないとたぶん気づかないものでもあると思うから、ちゃんと見える化しておきたかったんです。
最後に組織の人にお願い。
1.組織の人は打ち合わせの時間もちゃんと給料出るし、交通費も精算できますが、フリーランスは仕事になるまではノーギャラです。そのコストを理解してほしい。
2.お互い合意の上ならまだしも、そうでない場合は最初に謝金は提示してほしい。
今年は新しく始めることがいくつもあるので、また1年経った頃に自分の考え方や見える景色がどれだけ変わるか、我ながら楽しみでもあります!
フリーランスという働き方だからこそ見えてきたことはたくさんあって、いつかそのことをちゃんと書こうと思っていたらズルズルとこんな時期になってしまいました。
まず、これはよく周囲の人にも言っているのですが、どんな業界でもその業界が活性化するためにはそこで働く人の働き方の多様性が認められるべきだと思うんです。
つまりは、いろんな働き方をしている人たちが協働しながらその業界を支えているイメージ。
舞台芸術制作者の所属だけででいえば、劇場に所属している人、フェスティバル等催事の事務局に所属している人、劇団やカンパニー等芸術団体所属の人、アートNPO所属の人、ほかに中間支援団体とか、助成団体所属の人、そしてフリーランスの人達が協働するからこそ単独ではできない多様なプログラムが可能になってくると思うんですね。
所属だけではなく、正規雇用、非正規雇用など各所属の中でもさらに働き方はいろいろあると思うのですが。
で、フリーランス制作者として生きてみてよくよーく分かったのは、結局今の業界でフリーランスが必要とされるのは、ある組織の催事やプログラムにおいて物理的に人手が足りない時。
つまりは各組織のマンパワーの不足を補てんするためのポジションで、そしてその投入タイミングとしても、組織から見たときに無駄のないタイミング、即ち催事ギリギリということはよくあるわけで。
組織のスタッフというのは、ある程度暇な時期(歩行)、催事に向って少しやること増えてきた時期(早歩き)、催事が近づき残業増えてきた時期(助走)、催事直前(疾走)、催事期間(全力疾走)を繰り返して、1年間のなかでのペースを作っていると思うんですね。
フリーランスが入るのは、このペースの中でいえば良くて助走、だいたいの場合は疾走からになります。そして入った瞬間から、その所属組織のスタッフと並走できることが求められるわけです。
組織の人が疾走しているなか、遥か後方で歩いている人なんて正直投入する必要ないとみなされますから。
フリーランスはそうやって、ある現場が終われば次の現場へと、あらゆる最前線で疾走し続けるわけですから、これは本当に物凄い体力が必要です。そして、それだけ最前線を踏み続けると、経験・知識・人脈も着実に積み重なっていきます。
じゃあ、そうやって経験・知識・人脈を蓄積したフリーランスの「現場の人員不足の補填」以外の活躍の場は?
この業界、やっぱり村長は村から選ぶみたいな習慣があると思うんですね。
だからたとえばフリーランスという身分のまま、組織の企画段階から関われたりすることはほとんどなくて、その組織のプロデューサーなりディレクターが企画して、予算も何も大枠が決まったところでフリーランスにぽんと飛んでくることはあるけれども、やっぱりフリーランスという身分のまま組織の(ある単発プログラムだけでも)プロデュースを任せられるみたいなことは本当に少ないと思います。もちろんそこには、いざという時に責任を誰が取るのかという問題と関わってくるので、難しい問題だと思いますが。
だから、蓄積した経験・知識・人脈の使いどころがない。これが、フリーランスが最終的にまた組織に戻っていく理由の一つだと思います。
もうひとつの理由が、やっぱり労働環境がよくないこと。組織に所属していないので社会保険や福利厚生がないわけですから、その分自分で負担しなくてはいけないにも関わらず、労働に対する対価が安い。
最前線を踏み続けている人に対して、その人の持っている経験・知識・人脈に対する付加価値が考慮されているとは到底思えない価格設定になっているのはやっぱり「補填人員」という意識があるからなんじゃないかと。
このことについては自分も反省する部分があります。
つまり最初にフリーランスになったときはやっぱり不安だったんですね。それまで組織が守ってきてくれたものが、自分のスキルのみを武器にこの世を生き抜かないといけないわけですから。
海のものとも山のものとも知れぬ私に仕事を依頼してくれるのだろうか…とか。
だから正直最初はたとえほぼノーギャラに近い仕事があったとしても「自分に仕事をふってくれること」自体が嬉しかったわけです。だから対価よりも「行動すること」本位で動いて、いろいろな現場を踏めることがすごく勉強になったので、「お金じゃないもので対価を得ている」と思っていました。依頼された仕事に対して採算度外視で120%で返すことを本気で考えていましたし。
でも2年、3年と続けるとやっぱり目が覚めてくるわけですね。フリーランスという、なんの保証もないフィールドで己のみを武器に戦っているのだから、ちゃんと報酬を得るべきだと。そして保証がないからこそ、単に労働時間だけで換算された賃金設定ではいけないのだと。
最初に「労働環境がよくない」って書いたけど、そもそもフリーランスなんだからそこは自分でデザインすべきところでもあるわけですが、そういう意識が持てるまでにやっぱり3年かかりました。それは自分自身の能力に対しての自信や確信が持てるまでにこの時間が私の場合必要だったってことかもしれません。
これまでの話とちょっとずれるかもしれませんが、そもそもフリーランスってほかの業界でいえば、組織に所属している人が経験積んで知識や人脈ができてから移行するものだと思うのですが、この業界、なぜか組織の採用枠に「経験○年以上」とかいう縛りがあったりして、じゃあこの業界で働きたい人は最初はみんなフリーランスから始めるしかないのかい、と。ベクトルが逆ですよね。
人材育成を放棄した業界に未来はないですよ!
今までの話をまとめると、この業界のフリーランスっていうのはある期間通過するものにしかならないんですよね、つまりこんな感じ(超ざっくり)
卒業→「経験○年以上」が満たせないので自力で頑張るフリーランス→疲れて辞める。
卒業→「経験○年以上」が満たせないので自力で頑張るフリーランス→組織に所属→経験積んでフリーランスへ→結局組織に戻る
卒業→組織に所属できた→経験積んでフリーランスへ→結局組織に戻る
フリーランスのままで40歳、50歳を思い描くことが非常に困難です。
ここまでの話は組織に所属することが悪いと言っているわけでは全くないのですよ、あしからず。
フリーランスという生き方を選択しても、それが持続できない現状がどうかってことで。
組織ありきで、その隙間をフリーランスが埋めるのではなくって、組織でもフリーランスでも働き方の選択肢として選べて、それぞれの才能が活かせるようになることが理想だと思うんです。
だから私はあくまでフリーランスで頑張りたい。
そもそも私の性格や才能が活きる働き方はフリーランスだと自分でも思うんですよね。
このエントリーをわざわざ書いたのは、この視点ってこっち側に来てみないとたぶん気づかないものでもあると思うから、ちゃんと見える化しておきたかったんです。
最後に組織の人にお願い。
1.組織の人は打ち合わせの時間もちゃんと給料出るし、交通費も精算できますが、フリーランスは仕事になるまではノーギャラです。そのコストを理解してほしい。
2.お互い合意の上ならまだしも、そうでない場合は最初に謝金は提示してほしい。
今年は新しく始めることがいくつもあるので、また1年経った頃に自分の考え方や見える景色がどれだけ変わるか、我ながら楽しみでもあります!
2014/02/24
TPAMエクスチェンジお礼と「プラットフォームをつくる」ということについて
2014年のTPAMは雪に始まり、雪に終わりましたがご来場いただいたみなさま、本当にありがとうございました。
私は今年のTPAMでも昨年に引き続き、ネットワーキング・プログラム「TPAMエクスチェンジ」とボランティア・マネジメントを担当させていただきました。
「TPAMエクスチェンジ」は昨年のTPAMで野村政之さんがファシリテーターとして形をつくったもので、昨年は私もTPAM側の担当者として関わらせていただいたのですが、今年は野村さんはショーイング・プログラムの「TPAMディレクション」のディレクターを務めることになったので、この「TPAMエクスチェンジ」のバトンを野村さんから引継ぎ、昨年11月中旬から会期までの約3か月、全力疾走で走り抜けました。(風邪をひくことも、体調を崩すこともなく。身体の丈夫さは親に感謝です!)
今年の「TPAMエクスチェンジ」は45年ぶりとかいう大雪で交通機関が乱れたにも関わらず、本当にたくさんの方々にご参加いただき、熱気あふれる2日間となりました。
ホストを務めていただいたみなさま、参加者としてご参加いただいたみなさまに、改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
(現場では私はマグロのように止まることなく会場を回遊し続けていたため、きちんとご挨拶やお礼をお伝えできずに失礼いたしました!)
実は前回のTPAMでは私は1月からチームに参加したので(12月まで韓国にいたため)、会期まで実質1か月しかなく自分的に「もっとやれたはずなのに時間がなくてでできなかった」という、やり残した気持ちが強くあったのです。
なので今回はそのリベンジ魂もあって、TPAMに関わらせていただけるなら早めに入れてほしいと事務局にお願いし、そのわがままを聞いていただき今回は11月中旬から今年のTPAMチームに入れていただきました。ディレクターの丸岡さん、 プログラム・オフィサーの塚口さんには感謝しております!
そのおかげもあり、今年はTPAMエクスチェンジの説明会と営業を50回以上行い、名古屋説明会(現地ファシリテーター:平松隆之さん)、大阪説明会(現地ファシリテーター:鳥井由美子)も開催することができました。この説明会に参加してくださった方々が実際にTPAMエクスチェンジにもたくさん参加してくださいました。
実は私の制作人生(といってもそんなに長くはないですが…)、この「TPAMエクスチェンジ」しかり、「プラットフォームを形作る」ポジションを任されることが何度かあり、制作者はそれぞれ得意なポジションがあったりしますが(劇場制作、劇団制作、当日運営などなど…)私はこういう「プラットフォーム制作」にやりがいを感じるし、適性もあるのかなぁなどと最近自覚し始めました。
一番最初に関わらせていただいたプラットフォームづくりといえば、相馬ディレクターの下での2010年フェスティバル/トーキョー「公募プログラム」の立ち上げで、この時はFrance_pan (大阪)、悪魔のしるし(東京)、C/Ompany(東京)、小嶋一郎(東京)、dracom (大阪)、岡崎藝術座 (東京)、マームとジプシー(東京)、神村恵カンパニー(東京)が参加してくれました。
この時はとにかくこの新しい枠組みを広く認知してもらい、そして主催プログラムとは違う色をつけるということに必死でした。
そしてその翌年のフェスティバル/トーキョー「公募プログラム」では、公募対象をアジアに拡大し、さらに「F/Tアワード」をつけるということになり、私としては「フェスティバルの傘下の一企画ではなく、主催プログラムへの対抗軸としての公募プログラム」をかなりはっきりと目指していました。
ゆえに、ゆるキャラ(公募プログ・ラムちゃん)を作ったり、ポップな蛍光ピンクのチラシをつくったり、主催では到底やりそうにないことをいろいろやらせてもらいました。
この時に参加してくださったのはKUNIO(京都) 、鳥公園(東京) 、捩子ぴじん(東京)、バナナ学園純情乙女組(東京) 、ピーチャム・カンパニー(東京) 、村川拓也(京都)、ロロ(東京)、ジョン・グムヒョン(韓国)、ランドステージング・シアター・カンパニー(中国)、 モダン・テーブル(韓国)、チョイ・カファイ(シンガポール)です。このときは2回目ということもあり、プログラムとしてかなり盛り上がったという手ごたえがありました。
この公募プログラムの立ち上げのために、他の組織がやっているプログラムを視察したり、実際に自分が担当した2回の経験を通して思ったのは、いくらスキームだけきっちり整えても、人に集まってもらう「生きた場」になるには、中にいる人の「情熱」や「思い」がなくては場は立ち上がらないということでした。
今までうまくいっていた、盛り上がっていた企画が、枠組みとしては変わっていないのに、それまで中心となっていた人がいなくなったことで、面白くなくなってしまうという例も実際に目にして、やはり人の思いが場を作るのだと、私の中ではこれは確信しています。
偶然にもフェスティバル/トーキョーの公募プログラムの終了が発表されたそのとき、そのプログラムの立ち上げにかかわった私は「TPAMエクスチェンジ」という別のプラットフォームをつくることに全力投球していて、なんというか、皮肉なもんだなぁと思いました。もちろんそれぞれのプラットフォームに課されたミッションもターゲットとする層も全く違うものなわけですが。
さてさて、私は4月から新生活が始まるので、TPAMに中の人として関わることができるのは今年で最後だなぁと思っていたのですが、いろいろな方々にもう1回くらいは「TPAMエクスチェンジ」やったほうがいいよ、と言われて、実際そんなことは可能なのか、その頃私はいったい何をしているのだろうかと、いろいろぐらぐらと考えております。
私は今年のTPAMでも昨年に引き続き、ネットワーキング・プログラム「TPAMエクスチェンジ」とボランティア・マネジメントを担当させていただきました。
「TPAMエクスチェンジ」は昨年のTPAMで野村政之さんがファシリテーターとして形をつくったもので、昨年は私もTPAM側の担当者として関わらせていただいたのですが、今年は野村さんはショーイング・プログラムの「TPAMディレクション」のディレクターを務めることになったので、この「TPAMエクスチェンジ」のバトンを野村さんから引継ぎ、昨年11月中旬から会期までの約3か月、全力疾走で走り抜けました。(風邪をひくことも、体調を崩すこともなく。身体の丈夫さは親に感謝です!)
今年の「TPAMエクスチェンジ」は45年ぶりとかいう大雪で交通機関が乱れたにも関わらず、本当にたくさんの方々にご参加いただき、熱気あふれる2日間となりました。
ホストを務めていただいたみなさま、参加者としてご参加いただいたみなさまに、改めてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。
(現場では私はマグロのように止まることなく会場を回遊し続けていたため、きちんとご挨拶やお礼をお伝えできずに失礼いたしました!)
実は前回のTPAMでは私は1月からチームに参加したので(12月まで韓国にいたため)、会期まで実質1か月しかなく自分的に「もっとやれたはずなのに時間がなくてでできなかった」という、やり残した気持ちが強くあったのです。
なので今回はそのリベンジ魂もあって、TPAMに関わらせていただけるなら早めに入れてほしいと事務局にお願いし、そのわがままを聞いていただき今回は11月中旬から今年のTPAMチームに入れていただきました。ディレクターの丸岡さん、 プログラム・オフィサーの塚口さんには感謝しております!
そのおかげもあり、今年はTPAMエクスチェンジの説明会と営業を50回以上行い、名古屋説明会(現地ファシリテーター:平松隆之さん)、大阪説明会(現地ファシリテーター:鳥井由美子)も開催することができました。この説明会に参加してくださった方々が実際にTPAMエクスチェンジにもたくさん参加してくださいました。
実は私の制作人生(といってもそんなに長くはないですが…)、この「TPAMエクスチェンジ」しかり、「プラットフォームを形作る」ポジションを任されることが何度かあり、制作者はそれぞれ得意なポジションがあったりしますが(劇場制作、劇団制作、当日運営などなど…)私はこういう「プラットフォーム制作」にやりがいを感じるし、適性もあるのかなぁなどと最近自覚し始めました。
一番最初に関わらせていただいたプラットフォームづくりといえば、相馬ディレクターの下での2010年フェスティバル/トーキョー「公募プログラム」の立ち上げで、この時はFrance_pan (大阪)、悪魔のしるし(東京)、C/Ompany(東京)、小嶋一郎(東京)、dracom (大阪)、岡崎藝術座 (東京)、マームとジプシー(東京)、神村恵カンパニー(東京)が参加してくれました。
この時はとにかくこの新しい枠組みを広く認知してもらい、そして主催プログラムとは違う色をつけるということに必死でした。
そしてその翌年のフェスティバル/トーキョー「公募プログラム」では、公募対象をアジアに拡大し、さらに「F/Tアワード」をつけるということになり、私としては「フェスティバルの傘下の一企画ではなく、主催プログラムへの対抗軸としての公募プログラム」をかなりはっきりと目指していました。
ゆえに、ゆるキャラ(公募プログ・ラムちゃん)を作ったり、ポップな蛍光ピンクのチラシをつくったり、主催では到底やりそうにないことをいろいろやらせてもらいました。
この時に参加してくださったのはKUNIO(京都) 、鳥公園(東京) 、捩子ぴじん(東京)、バナナ学園純情乙女組(東京) 、ピーチャム・カンパニー(東京) 、村川拓也(京都)、ロロ(東京)、ジョン・グムヒョン(韓国)、ランドステージング・シアター・カンパニー(中国)、 モダン・テーブル(韓国)、チョイ・カファイ(シンガポール)です。このときは2回目ということもあり、プログラムとしてかなり盛り上がったという手ごたえがありました。
この公募プログラムの立ち上げのために、他の組織がやっているプログラムを視察したり、実際に自分が担当した2回の経験を通して思ったのは、いくらスキームだけきっちり整えても、人に集まってもらう「生きた場」になるには、中にいる人の「情熱」や「思い」がなくては場は立ち上がらないということでした。
今までうまくいっていた、盛り上がっていた企画が、枠組みとしては変わっていないのに、それまで中心となっていた人がいなくなったことで、面白くなくなってしまうという例も実際に目にして、やはり人の思いが場を作るのだと、私の中ではこれは確信しています。
偶然にもフェスティバル/トーキョーの公募プログラムの終了が発表されたそのとき、そのプログラムの立ち上げにかかわった私は「TPAMエクスチェンジ」という別のプラットフォームをつくることに全力投球していて、なんというか、皮肉なもんだなぁと思いました。もちろんそれぞれのプラットフォームに課されたミッションもターゲットとする層も全く違うものなわけですが。
さてさて、私は4月から新生活が始まるので、TPAMに中の人として関わることができるのは今年で最後だなぁと思っていたのですが、いろいろな方々にもう1回くらいは「TPAMエクスチェンジ」やったほうがいいよ、と言われて、実際そんなことは可能なのか、その頃私はいったい何をしているのだろうかと、いろいろぐらぐらと考えております。
2013/10/29
日韓共同製作プロジェクト『つれなくも秋の風』無事に終了いたしました。
2013/06/23
今年も政治色強く。ソウル・マージナル・シアター・フェスティバル7月3日開幕。
以前、Nextの制作手帖コラム「来なきゃ分からないことだらけ from ソウル」Vol.3でも紹介したのですが、韓国独特の概念である「ダウォン芸術」をメインに扱うフェスティバルとして、Festival Bo:m(フェスティバル・ボム) と並んで重要なのがSeoul Marginal Theater Festival(ソウル・マージナル・シアター・フェスティバル)です 。
その、ソウル・マージナル・シアター・フェスティバルが今年も7月3日に開幕します。
そして全作品のラインナップが発表されたので、ひとまずオープニング作品をご紹介。
それ以外の演目も、追って少しづつ紹介していきたいと思っています…。(できるかなドキドキ)
(昨年は、超気合を入れてこのブログで全作品を紹介したので、こちらも参考までにどうぞ。)
その、ソウル・マージナル・シアター・フェスティバルが今年も7月3日に開幕します。
そして全作品のラインナップが発表されたので、ひとまずオープニング作品をご紹介。
それ以外の演目も、追って少しづつ紹介していきたいと思っています…。(できるかなドキドキ)
(昨年は、超気合を入れてこのブログで全作品を紹介したので、こちらも参考までにどうぞ。)
2013/06/14
海外公演のためのビザ情報 (チリ篇)
さてイタリアに続いて、海外公演のためのビザ情報第2弾、チリ篇です。
チリも日本であらかじめ興行ビザ等を取得する必要はありませんでした。
チリに入国する際、入国時に観光者カード(TARJETA DE TRISMO)を記載する必要があるのですが、これが複写式になっていて入国審査の際に2枚目(黄色の紙)を渡されます。
チリも日本であらかじめ興行ビザ等を取得する必要はありませんでした。
チリに入国する際、入国時に観光者カード(TARJETA DE TRISMO)を記載する必要があるのですが、これが複写式になっていて入国審査の際に2枚目(黄色の紙)を渡されます。
2013/05/24
海外公演のためのビザ情報 (イタリア篇)
海外公演のために制作(ツアーマネージャー)がやらなくてはならないことは色々あるけれども、
とっても大切なのに意外に情報共有されてないなぁと思うのが、ビザ(or滞在許可証)情報。
今回、イタリア渡航に関しては結構いろいろ面倒くさくって、
しかも日本語で調べても全然ウェブで出てこない。英語で検索しても出てこない。
これは本当に困りました…。
なので、これからツアーに行った国のビザのことは、必ずこのブログに残しておこうと思います。
今後誰かが海外公演を行う際に、検索してここを見つけて活用してもらえたらうれしいですが、
制度は定期的に変わっていくものなので、必ずしも今回のことが今後も100%そのままではないかもしれません。そのところだけあしからず!
まず、ビザについてですが、バックパッカーで海外放浪していた私が断言しますが、日本のパスポートは本当に強い。世界最強だと思います。
2013年1月時点で、日本のパスポートを所持した日本国民は186(内、ビザ免除は153)の国と地域にビザなしもしくは到着時のビザ取得(アライバルビザ)で入国することが可能なのです。(ウィキペディアより)
もちろん、イタリアもこの中に含まれています。
イタリアの場合、6カ月間で90日以内の観光目的であれば、日本のパスポートを持った人はビザが不要です。パスポートさえあればいいのです。
しかし海外公演となれば、そこで上演料が発生するわけなので、「労働」をするための許可が必要になります。
これが、国によって、また同じ国でもタイミングによって、いろいろ違ってくるんです…。
というわけで、今回はイタリア篇を。
海外公演のためのビザ情報 (イタリア篇)
2013/05/17
知ってると便利★パワーポイントで字幕データ作るとき、一括書式変更する方法とか。
ブォンジョールノ! 無事に日本に帰ってきておりますよ~!
昨日まで廃人のように眠りこけておりましたが、ようやく今日あたりから社会復帰を始めつつあります。
イタリアのことで書かなくちゃいけないことはほかにもあるような気はしつつ、それはおいおい更新するとして、今回はパワーポイントで字幕原稿作るときのポイントをご紹介します。
いきなりツアーレポートからテクニカル裏ワザに飛びますよ。
パワーポイントの便利な字幕の作り方、意外に知られていないような気がしています。
これから字幕データを作る方々が無駄な労力を使わなくていいように、ちょっとしたポイントをご紹介します。
もちろん、字幕に関して一番いいのは、観客の読みやすいフォントや文字数、タイミング等全て知り尽くしたうえで字幕データを作成してくれる専門業者さんに依頼することだと私は思っています。
しかし最近フェスティバル/トーキョーの公募プログラムや、TPAMのショーケースに参加する若手の劇団が積極的に英語字幕をつけるようになりましたよね!
それは素晴らしい姿勢だと思うのです!
専門業者に依頼するほどのお金はないけど、自分たちで字幕を作成する、そんなみなさんの一助になればと思います!(あ、とっくにこんなこと知っているよ、という方は今回の記事はスルーの方向で★)
誰でも簡単!パワーポイントで字幕原稿の作り方
*今回のスクリーンショットはWindows7、Powerpoint2010(なぜか途中からPowerpoint2013)を使用しています。
※画像はクリックすると大きくなります
【1】スライドを新規作成後、メニューバーの「表示」をクリック
昨日まで廃人のように眠りこけておりましたが、ようやく今日あたりから社会復帰を始めつつあります。
イタリアのことで書かなくちゃいけないことはほかにもあるような気はしつつ、それはおいおい更新するとして、今回はパワーポイントで字幕原稿作るときのポイントをご紹介します。
いきなりツアーレポートからテクニカル裏ワザに飛びますよ。
パワーポイントの便利な字幕の作り方、意外に知られていないような気がしています。
これから字幕データを作る方々が無駄な労力を使わなくていいように、ちょっとしたポイントをご紹介します。
もちろん、字幕に関して一番いいのは、観客の読みやすいフォントや文字数、タイミング等全て知り尽くしたうえで字幕データを作成してくれる専門業者さんに依頼することだと私は思っています。
しかし最近フェスティバル/トーキョーの公募プログラムや、TPAMのショーケースに参加する若手の劇団が積極的に英語字幕をつけるようになりましたよね!
それは素晴らしい姿勢だと思うのです!
専門業者に依頼するほどのお金はないけど、自分たちで字幕を作成する、そんなみなさんの一助になればと思います!(あ、とっくにこんなこと知っているよ、という方は今回の記事はスルーの方向で★)
誰でも簡単!パワーポイントで字幕原稿の作り方
*今回のスクリーンショットはWindows7、Powerpoint2010(なぜか途中からPowerpoint2013)を使用しています。
※画像はクリックすると大きくなります
【1】スライドを新規作成後、メニューバーの「表示」をクリック
2013/04/20
オールナイトで騒ぎ倒せ!狂乱のフェスティバル「春川マイムフェスティバル」
昨日東京に戻ってきました★
その1:「あ!修羅場」
しばらく東京にいますが(途中いなかったりもしますが…)、韓国の情報は引き続きここから発信していきますよ~。
さて、今年の春川(チョンチョン)マイムフェスティバルのウェブサイトがオープンしました。
春川は、ソウルからITXという特急列車で約1時間のところにある「冬のソナタ」のロケ地にもなった自然豊かなところです。
感覚でいうと(すごく個人的ですが)東京から熱海にいく感覚に近いかも。
でも運賃は6,900ウォン(約610円)なのでだいぶお得ですけどね。
感覚でいうと(すごく個人的ですが)東京から熱海にいく感覚に近いかも。
でも運賃は6,900ウォン(約610円)なのでだいぶお得ですけどね。
さて、1989年から開催され今年で25回目となる春川マイムフェスティバル、今年は2013年5月19(日)〜5月26日(日)の8日間開催されます。
今回は春川マイムフェスティバルの代名詞ともいえるプログラムが3つあるので、それを簡単にご紹介したいと思います。
今のところ、まだ英語版のサイトがアップされていないのでリンク先は韓国語ですが、ご了承ください。
今のところ、まだ英語版のサイトがアップされていないのでリンク先は韓国語ですが、ご了承ください。
その1:「あ!修羅場」
毎年数万人の市民・観客と一緒に、フェスティバルの開幕を彩る「あ!修羅場」。
大胆に水を使い、春川の市内中心部を完全なる非日常空間、祝祭の場に変化させます。
開催日時:5月19日(日)PM 12:00〜14:00
場所:春川市中央路
詳細はこちらのページ
2013/04/01
北朝鮮と韓国をテレパシーでつなぐ!? キム・ファン『x:I liked B better. y:I am 29 too. 』
3月22日に開幕したフェスティバル・ボムは、チェルフィッチュ、ロメオ・カステルッチ、ダニエル・コックなどの海外勢の作品から始まり、先週末からは韓国人アーティストの作品が次々と幕を開けています。
その中でも、私が注目しているアーティストのひとり、キム・ファンの新作を今日見てきたのでさっそくレポートしたいなと思います★
この新作のことは3月の初めに「キム・ファン『皆のためのピザ』に続く新作を今春発表!」で書きましたので、キム・ファンとは誰ぞ?という方はぜひ先にこちらを読んで頂ければと思います。
さて、今回の新作 『x:I liked B better. y:I am 29 too. 』は、キム・ファンの他に2人のアーティストが共同で演出をしています。それがSara ManenteとMarcos Simoes。彼らは普段から「テレパシー」を題材に作品を創作しているアーティストで、彼らが考案したテレパシーを伝え合うための独特のメソッドがあるらしいです。
今回の作品も前作『皆のためのピザ』に引き続き、民間人同士の接触が一切禁じられている北朝鮮と韓国におけるコミュニケーションを題材にしているのですが、今回の作品で用いる手段こそが、まさにこれ、「テレパシー」!!
とある2か所の場所(1か所は韓国の公演会場。もう1か所はどこなのか場所は明示されません。当初計画された地点より20キロほど北に計画が変更になったということだけが明かされます。)に設置された2台のライブカメラを用いて公演は展開されます。それぞれのカメラは「北」と「南」という呼び方をされていました。
ここで、なぜ場所を明示しないか、についてちょっと補足を。本当にもう1台が北朝鮮に設置されているとすれば、北朝鮮の民間人と公の場所で接触を図っているということで、これは韓国国内の法律に違反する行為になります。また、みなさんもご存じのとおり、今年に入って北朝鮮は朝鮮戦争の休戦協定を一方的に破棄すると宣言し、2国間の関係も以前より緊張したものになっています。「当初計画された地点より20キロほど北に計画が変更になった」というのはもしかしてそれと関係があるのかもしれません。「北」のカメラが実際にどこに設置されているのかは、スタッフの中でもごく限られた人物しか知らないそうです。
「南」カメラ(=公演会場)と「北」カメラの前には、それぞれ2名の俳優(全員20代中盤~30代前半くらい)が登場します。「北」カメラの前に出てきた2人の女優は、見た目はそれほど韓国の女性と変わらないのですが、話すと北朝鮮独特のアクセントがありました。ちなみにソウル標準語と北朝鮮の言葉は同じ朝鮮語でも、東京の言葉と博多弁くらいはっきり違いがあります。
ちなみに、出演者の名前も「南」側の2人しか明かされておらず、公演前のアナウンスでも「出演者の安全のため、絶対に公演中の録音や撮影を行わないでください」というアナウンスが流れます。北朝鮮側からみても、韓国人と接触することは法に触れる危険な行為なので、彼女たちが何者なのかというのは徹底的に隠されています。
さて、この作品は北と南をテレパシーで繋ぐ作品、と冒頭で説明しましたがテレパシーのメソッドを持つSara ManenteとMarcos Simoesは南側の俳優2名と、北側の2名にそれぞれテレパシーのワークショップを行ったそうです。北の2人に関しては、中国と北朝鮮の国境にある町でワークショップを行い、北の2人はどういう方法かでその場所にやってきたそうです。(闇ルートがあるらしい)
さて、具体的に作品は4部構成になっていました。
1部:お互いの姿は見えないが、音が聞こえる。テレパシーでお互いに相手がやっていることを真似する。
北のカメラにはどこかのアパートの1室が映っており、床には木の棒、「B」と書かれたレジャーマット、回転いすの3つが置かれています。公演会場にも同じものが置かれています。
北と南の俳優(1名づつ)は、お互いの姿は見えず、音だけが聞こえる状態で相手のやっていることを感じてそれを真似します。
たとえば、北の俳優がレジャーマットで木の棒を巻く動作をすれば、南の俳優はレジャーマットの音を聞いてレジャーマットをまき始める、など。
2部:お互いの姿だけが見えて、声は聞こえない。相手が何を言っているのかテレパシーで感じ取って会話する。
北側の音声を会場に流してしまうと南側の俳優に聞こえてしまうので、観客は全員インカムをつけ、北側の音声はそれを経由し聞くことができます。会話がところどころ成立すると客席からは「おおー」と声が出たりしますが、70%くらいはかみ合いません。
それが今回のタイトルに由来になっています。たとえばかみ合ったところだと
南「ねぇ、韓国の女の子はダイエットするのにスポーツジムやヨガに行くんだけど、北朝鮮は?」
北「えっ、あんた私にやせろって言いたいの」
というようなやり取りがあったり、全然合わないところは
南「北朝鮮にも人気のアイドルグループがいるの?」
北「あなた今踊りたいの?」
などなど。それぞれのちぐはぐなやりとりがかなり面白く、会場はかなり爆笑していました。
3部:「南」がテキストに書いたことを「北」が実行する。
もちろん「南」の書いたテキストは「北」には見えません。「南」が書いた文章はスクリーンに投影され会場の観客のみが読めます。
これもまた成立するところとそうでないところがあります。
南(テキスト):「緑色のものをつかんでください」
北:植木を揺らして葉っぱを落とす。
南(テキスト):「洗濯物を干したらどう?」
北:ひもをはさみで切る。
など。
4部:「北」がテキストに書いたことを「南」が実行する。
「北」が書いたテキストは俳優にはみえない位置に置かれたスクリーンに投影されます。
私がたまたま見た回が偶然そうだったのだと思うのですが、これが驚異のシンクロ率でした。
北(テキスト):「音楽会を開いたら?」
南:ドラム缶の中に本を次々投げ入れて大きな音がする。
北の驚いたようすに会場は笑いに包まれていました。
北(テキスト):「(俳優)2人の関係性を見せてください」
南:俳優の1人がもう一人の俳優を棒でたたく
など。
普通だったら絶対にコミュニケーションが取れない者同士が、何かを相手に伝えようとし、また相手が何を伝えようとしているのかを理解しようとし、結果的にちぐはぐなのですが、そもそもコミュニケーションって何?というのを問いかけられる作品でした。
作品全体的に、やりとりが笑えるものが多かったです。
もう一台のカメラはどこに置かれているのか(本当に北朝鮮なのか)、テレパシーでコミュニケーションは可能なのか、リアルとフィクションのはざまでユーモラスたっぷりに南北のコミュニケーションを作品化するキム・ファンはやっぱり今後も要・要・要注目だなと思いました!
《参考リンク》
「キム・ファン『皆のためのピザ』に続く新作を今春発表!」(2013/03/05)
「Festival Bo:mについて」(2012/04/26)
その中でも、私が注目しているアーティストのひとり、キム・ファンの新作を今日見てきたのでさっそくレポートしたいなと思います★
この新作のことは3月の初めに「キム・ファン『皆のためのピザ』に続く新作を今春発表!」で書きましたので、キム・ファンとは誰ぞ?という方はぜひ先にこちらを読んで頂ければと思います。
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| Photo: (C) the artist |
さて、今回の新作 『x:I liked B better. y:I am 29 too. 』は、キム・ファンの他に2人のアーティストが共同で演出をしています。それがSara ManenteとMarcos Simoes。彼らは普段から「テレパシー」を題材に作品を創作しているアーティストで、彼らが考案したテレパシーを伝え合うための独特のメソッドがあるらしいです。
今回の作品も前作『皆のためのピザ』に引き続き、民間人同士の接触が一切禁じられている北朝鮮と韓国におけるコミュニケーションを題材にしているのですが、今回の作品で用いる手段こそが、まさにこれ、「テレパシー」!!
とある2か所の場所(1か所は韓国の公演会場。もう1か所はどこなのか場所は明示されません。当初計画された地点より20キロほど北に計画が変更になったということだけが明かされます。)に設置された2台のライブカメラを用いて公演は展開されます。それぞれのカメラは「北」と「南」という呼び方をされていました。
ここで、なぜ場所を明示しないか、についてちょっと補足を。本当にもう1台が北朝鮮に設置されているとすれば、北朝鮮の民間人と公の場所で接触を図っているということで、これは韓国国内の法律に違反する行為になります。また、みなさんもご存じのとおり、今年に入って北朝鮮は朝鮮戦争の休戦協定を一方的に破棄すると宣言し、2国間の関係も以前より緊張したものになっています。「当初計画された地点より20キロほど北に計画が変更になった」というのはもしかしてそれと関係があるのかもしれません。「北」のカメラが実際にどこに設置されているのかは、スタッフの中でもごく限られた人物しか知らないそうです。
「南」カメラ(=公演会場)と「北」カメラの前には、それぞれ2名の俳優(全員20代中盤~30代前半くらい)が登場します。「北」カメラの前に出てきた2人の女優は、見た目はそれほど韓国の女性と変わらないのですが、話すと北朝鮮独特のアクセントがありました。ちなみにソウル標準語と北朝鮮の言葉は同じ朝鮮語でも、東京の言葉と博多弁くらいはっきり違いがあります。
ちなみに、出演者の名前も「南」側の2人しか明かされておらず、公演前のアナウンスでも「出演者の安全のため、絶対に公演中の録音や撮影を行わないでください」というアナウンスが流れます。北朝鮮側からみても、韓国人と接触することは法に触れる危険な行為なので、彼女たちが何者なのかというのは徹底的に隠されています。
さて、この作品は北と南をテレパシーで繋ぐ作品、と冒頭で説明しましたがテレパシーのメソッドを持つSara ManenteとMarcos Simoesは南側の俳優2名と、北側の2名にそれぞれテレパシーのワークショップを行ったそうです。北の2人に関しては、中国と北朝鮮の国境にある町でワークショップを行い、北の2人はどういう方法かでその場所にやってきたそうです。(闇ルートがあるらしい)
さて、具体的に作品は4部構成になっていました。
1部:お互いの姿は見えないが、音が聞こえる。テレパシーでお互いに相手がやっていることを真似する。
北のカメラにはどこかのアパートの1室が映っており、床には木の棒、「B」と書かれたレジャーマット、回転いすの3つが置かれています。公演会場にも同じものが置かれています。
北と南の俳優(1名づつ)は、お互いの姿は見えず、音だけが聞こえる状態で相手のやっていることを感じてそれを真似します。
たとえば、北の俳優がレジャーマットで木の棒を巻く動作をすれば、南の俳優はレジャーマットの音を聞いてレジャーマットをまき始める、など。
2部:お互いの姿だけが見えて、声は聞こえない。相手が何を言っているのかテレパシーで感じ取って会話する。
北側の音声を会場に流してしまうと南側の俳優に聞こえてしまうので、観客は全員インカムをつけ、北側の音声はそれを経由し聞くことができます。会話がところどころ成立すると客席からは「おおー」と声が出たりしますが、70%くらいはかみ合いません。
それが今回のタイトルに由来になっています。たとえばかみ合ったところだと
南「ねぇ、韓国の女の子はダイエットするのにスポーツジムやヨガに行くんだけど、北朝鮮は?」
北「えっ、あんた私にやせろって言いたいの」
というようなやり取りがあったり、全然合わないところは
南「北朝鮮にも人気のアイドルグループがいるの?」
北「あなた今踊りたいの?」
などなど。それぞれのちぐはぐなやりとりがかなり面白く、会場はかなり爆笑していました。
3部:「南」がテキストに書いたことを「北」が実行する。
もちろん「南」の書いたテキストは「北」には見えません。「南」が書いた文章はスクリーンに投影され会場の観客のみが読めます。
これもまた成立するところとそうでないところがあります。
南(テキスト):「緑色のものをつかんでください」
北:植木を揺らして葉っぱを落とす。
南(テキスト):「洗濯物を干したらどう?」
北:ひもをはさみで切る。
など。
4部:「北」がテキストに書いたことを「南」が実行する。
「北」が書いたテキストは俳優にはみえない位置に置かれたスクリーンに投影されます。
私がたまたま見た回が偶然そうだったのだと思うのですが、これが驚異のシンクロ率でした。
北(テキスト):「音楽会を開いたら?」
南:ドラム缶の中に本を次々投げ入れて大きな音がする。
北の驚いたようすに会場は笑いに包まれていました。
北(テキスト):「(俳優)2人の関係性を見せてください」
南:俳優の1人がもう一人の俳優を棒でたたく
など。
普通だったら絶対にコミュニケーションが取れない者同士が、何かを相手に伝えようとし、また相手が何を伝えようとしているのかを理解しようとし、結果的にちぐはぐなのですが、そもそもコミュニケーションって何?というのを問いかけられる作品でした。
作品全体的に、やりとりが笑えるものが多かったです。
もう一台のカメラはどこに置かれているのか(本当に北朝鮮なのか)、テレパシーでコミュニケーションは可能なのか、リアルとフィクションのはざまでユーモラスたっぷりに南北のコミュニケーションを作品化するキム・ファンはやっぱり今後も要・要・要注目だなと思いました!
《参考リンク》
「キム・ファン『皆のためのピザ』に続く新作を今春発表!」(2013/03/05)
「Festival Bo:mについて」(2012/04/26)
2013/03/28
うちは関係ないから…じゃないよ!超重要「共同製作」の考え方
前回「製作」と「制作」の違いについてブログを書いたので、今回は「共同製作」について書きたいと思います。
最近「共同製作」クレジットをよく見かけるようになってきました。
Festival/TokyoやKYOTO EXPERIMENTなど、国際的フェスティバルで上演される作品はとくにこの「共同製作」が入っている作品が多いですよね。
費用やクリエーションの責任を負っているのが「製作」だよ、ということは前回書きましたが、「共同製作」は文字通り2つ以上の団体が共同でその費用・責任を負担するということです。
ある劇団が新作を作る際に、共同製作としてフェスティバルや劇場が入るのがおそらく一番多いパターンですね。あとは劇団同士でコラボレーションする場合に、劇団2つが並んだ共同製作もたまに目にします。
で、この「共同製作」のクレジットの入れ方も実は2パターンあるって気付いていましたか?
劇団AとフェスティバルBが共同製作で新作をつくったときのクレジット
<パターン1>
製作:劇団A
共同製作:フェスティバルB
<パターン2>
共同製作:劇団A、フェスティバルB
パターン1か2か、それは当事者同士での話し合いによって決められるものなので、こうなった場合はこっちとか、明確には決められていません。
パターン1の場合だと、劇団AのほうがフェスティバルBより費用を多く負担しているようにも思えますが、実情はそういうわけでもなく、実はフェスティバルBのほうが費用は多く出しているケースもあります。(共同製作だからといって、費用負担が50:50になるというわけではありません。この割合は当事者同士の話し合いで決められます。)
パターン1にするか、2にするか、絶対的な基準はないですが、判断材料は2つあります。
その1、助成金を他に取得している場合。
劇団A名義で助成金を取得している場合、劇団が製作なんだということをより強調するためにパターン1にすることもあります。
その2、その作品が再演される確率が高い場合。
前回、「製作」クレジットは、その作品の責任を負うと同時に、権利を主張する意味もあると書きました。再演の話がきたときに、パターン1の場合は劇団Aの裁量で再演するかどうか(また上演料をいくらにするかとかも)決められます。パターン2の場合、原則上は再演の話が来たら劇団AはフェスティバルBに再演について相談をする必要があります。クレジット上は責任と権利が同等になっているので。
ちなみに、私が今まで仕事をしてきた中で、一番共同製作クレジットが長かったのは、ぶっちぎりでF/T09秋のロメオ・カステルッチ『アリギエーリ・ダンテ作『神曲』から自由に着想した三部作-地獄篇、天国篇、煉獄篇』です。
このクレジットを見てみますと、「共同製作」として・・・
ソチエタス・ラファエロ・サンツィオ
アヴィニョン演劇祭
ル・マイヨン・ストラスブール劇場
ポワチエ・オーディトリアム劇場
ディジョン・オペラ座
バービカンバイト09(ロンドン・スピル・フェスティバル2009)
デ・シングル
クンステン・フェスティバル・デザール
ド・ムント/ラ・モネ国立劇場
アテネ・フェスティバル
UCLAライブ/ロサンゼルス
ラ・バティ/ジュネーヴ・フェスティバル
エミリア=ロマーニャ州演劇財団
ナム・ジュン・パイク・アート・センター
欧州文化首都09年:ビリニュス、シレノス・ビリニュス国際演劇祭
カンカルイェヴ・ドン
フェスティバル/トーキョー
はい、17団体が名を連ねております。すごいです。
ちなみに一番上の「ソチエタス・ラファエロ・サンツィオ」というのがロメオ・カステルッチのカンパニーで、それ以降は世界中のフェスティバル、劇場になっています。
ちなみにこのクレジットは<パターン2>の表記方法になっていますが、ここにラインナップされている世界各地のフェスティバル・劇場をツアーしたあと、世界最終公演がフェスティバル/トーキョーでした。再演するつもりがなかったので、パターン2にしたともいえるんじゃないでしょうか。
さて、共同製作のメリットとしては
1.費用
当然、1団体で負担するよりも費用負担は軽くなります。たとえば、作品の製作費だけで1000万円かかる新作を作りたいと考えていても1劇団ですべて負担するのはかなり大変です。しかし共同製作にフェスティバルが入って500万円負担してもらえれば、助成金等があれば不可能ではなくなります。また、3団体で共同製作すれば、仮に費用を均等に等分したとしても1団体333万円分の負担で、実質1000万円の作品が製作できることになります。
2.作品のツアーの計画が立ちやすい
作品の製作にお金だけ出して、できあがった作品を上演しないフェスティバルや劇場なんて存在しません。共同製作に入った以上は、そのフェスティバル・劇場で上演するというのは双方の約束事になります。(ツアーのための費用や公演費はまた別途そのフェスティバル・劇場が負担します。作品の製作費とは別の話なので)カンパニーにとっては、作品を作る前にツアー計画が立てられるので年間の予定が立ちやすくなります。
また、フェスティバル、劇場にとっては売れっ子アーティストの作品を確実にブッキングできるというメリットがあります。
3.箔がつく
作品がまだできていないのに、それに対して当事者以外が共同製作に入って投資をするというのは、そのアーティスト・劇団の作る作品が信頼されているという証にもなります。
また、国際的な共同製作の場合は、その共同製作に入れるくらいしっかりとしたフェスティバル・劇場だというのを対外的にアピールできることにもなります。
こんな感じで、共同製作は劇団・フェスティバル・劇場にとってメリットだらけのような気がしますが、国内アーティストの作品で2つ以上の国内のフェスティバル・劇場が共同製作に入っているパターンってあまり見かけない気がしませんか?
やっぱりみんな自分のところで「新作・世界初演」をやりたがるんでしょうね。
でも自分のところが世界初演でなくても、ツアーの過程で作品も成長するし、共同製作のシステムがアーティストを育てることにもつながると思うんですけどね。
今後国内でも、もっと共同製作が浸透していくといいなと思います。
劇団が助成金に頼らなくてもいい方法はそこだと思っているんですけどね。
新作作るぞ!→助成金どうしよう・・・じゃなくって、
新作作るぞ!→共同製作相手探すか!に転換していくことが必要だと思ってます。
そのうえで助成金がとれたら(但し、赤字補てん系じゃないものに限る)ラッキー★くらいで。
それにはまず、制作者が共同製作のことを正しく認識することが第一歩かなと思って今回の記事にしてみました。
新作ばっかり作ってたら、アーティストも大変だけど制作者も疲れるよ!
<制作知識シリーズ>
「ちゃんと使い分けてる?舞台芸術のクレジットにおける「制作」と「製作」の違い。」(2013/03/25)
最近「共同製作」クレジットをよく見かけるようになってきました。
Festival/TokyoやKYOTO EXPERIMENTなど、国際的フェスティバルで上演される作品はとくにこの「共同製作」が入っている作品が多いですよね。
費用やクリエーションの責任を負っているのが「製作」だよ、ということは前回書きましたが、「共同製作」は文字通り2つ以上の団体が共同でその費用・責任を負担するということです。
ある劇団が新作を作る際に、共同製作としてフェスティバルや劇場が入るのがおそらく一番多いパターンですね。あとは劇団同士でコラボレーションする場合に、劇団2つが並んだ共同製作もたまに目にします。
で、この「共同製作」のクレジットの入れ方も実は2パターンあるって気付いていましたか?
劇団AとフェスティバルBが共同製作で新作をつくったときのクレジット
<パターン1>
製作:劇団A
共同製作:フェスティバルB
<パターン2>
共同製作:劇団A、フェスティバルB
パターン1か2か、それは当事者同士での話し合いによって決められるものなので、こうなった場合はこっちとか、明確には決められていません。
パターン1の場合だと、劇団AのほうがフェスティバルBより費用を多く負担しているようにも思えますが、実情はそういうわけでもなく、実はフェスティバルBのほうが費用は多く出しているケースもあります。(共同製作だからといって、費用負担が50:50になるというわけではありません。この割合は当事者同士の話し合いで決められます。)
パターン1にするか、2にするか、絶対的な基準はないですが、判断材料は2つあります。
その1、助成金を他に取得している場合。
劇団A名義で助成金を取得している場合、劇団が製作なんだということをより強調するためにパターン1にすることもあります。
その2、その作品が再演される確率が高い場合。
前回、「製作」クレジットは、その作品の責任を負うと同時に、権利を主張する意味もあると書きました。再演の話がきたときに、パターン1の場合は劇団Aの裁量で再演するかどうか(また上演料をいくらにするかとかも)決められます。パターン2の場合、原則上は再演の話が来たら劇団AはフェスティバルBに再演について相談をする必要があります。クレジット上は責任と権利が同等になっているので。
ちなみに、私が今まで仕事をしてきた中で、一番共同製作クレジットが長かったのは、ぶっちぎりでF/T09秋のロメオ・カステルッチ『アリギエーリ・ダンテ作『神曲』から自由に着想した三部作-地獄篇、天国篇、煉獄篇』です。
このクレジットを見てみますと、「共同製作」として・・・
ソチエタス・ラファエロ・サンツィオ
アヴィニョン演劇祭
ル・マイヨン・ストラスブール劇場
ポワチエ・オーディトリアム劇場
ディジョン・オペラ座
バービカンバイト09(ロンドン・スピル・フェスティバル2009)
デ・シングル
クンステン・フェスティバル・デザール
ド・ムント/ラ・モネ国立劇場
アテネ・フェスティバル
UCLAライブ/ロサンゼルス
ラ・バティ/ジュネーヴ・フェスティバル
エミリア=ロマーニャ州演劇財団
ナム・ジュン・パイク・アート・センター
欧州文化首都09年:ビリニュス、シレノス・ビリニュス国際演劇祭
カンカルイェヴ・ドン
フェスティバル/トーキョー
はい、17団体が名を連ねております。すごいです。
ちなみに一番上の「ソチエタス・ラファエロ・サンツィオ」というのがロメオ・カステルッチのカンパニーで、それ以降は世界中のフェスティバル、劇場になっています。
ちなみにこのクレジットは<パターン2>の表記方法になっていますが、ここにラインナップされている世界各地のフェスティバル・劇場をツアーしたあと、世界最終公演がフェスティバル/トーキョーでした。再演するつもりがなかったので、パターン2にしたともいえるんじゃないでしょうか。
さて、共同製作のメリットとしては
1.費用
当然、1団体で負担するよりも費用負担は軽くなります。たとえば、作品の製作費だけで1000万円かかる新作を作りたいと考えていても1劇団ですべて負担するのはかなり大変です。しかし共同製作にフェスティバルが入って500万円負担してもらえれば、助成金等があれば不可能ではなくなります。また、3団体で共同製作すれば、仮に費用を均等に等分したとしても1団体333万円分の負担で、実質1000万円の作品が製作できることになります。
2.作品のツアーの計画が立ちやすい
作品の製作にお金だけ出して、できあがった作品を上演しないフェスティバルや劇場なんて存在しません。共同製作に入った以上は、そのフェスティバル・劇場で上演するというのは双方の約束事になります。(ツアーのための費用や公演費はまた別途そのフェスティバル・劇場が負担します。作品の製作費とは別の話なので)カンパニーにとっては、作品を作る前にツアー計画が立てられるので年間の予定が立ちやすくなります。
また、フェスティバル、劇場にとっては売れっ子アーティストの作品を確実にブッキングできるというメリットがあります。
3.箔がつく
作品がまだできていないのに、それに対して当事者以外が共同製作に入って投資をするというのは、そのアーティスト・劇団の作る作品が信頼されているという証にもなります。
また、国際的な共同製作の場合は、その共同製作に入れるくらいしっかりとしたフェスティバル・劇場だというのを対外的にアピールできることにもなります。
こんな感じで、共同製作は劇団・フェスティバル・劇場にとってメリットだらけのような気がしますが、国内アーティストの作品で2つ以上の国内のフェスティバル・劇場が共同製作に入っているパターンってあまり見かけない気がしませんか?
やっぱりみんな自分のところで「新作・世界初演」をやりたがるんでしょうね。
でも自分のところが世界初演でなくても、ツアーの過程で作品も成長するし、共同製作のシステムがアーティストを育てることにもつながると思うんですけどね。
今後国内でも、もっと共同製作が浸透していくといいなと思います。
劇団が助成金に頼らなくてもいい方法はそこだと思っているんですけどね。
新作作るぞ!→助成金どうしよう・・・じゃなくって、
新作作るぞ!→共同製作相手探すか!に転換していくことが必要だと思ってます。
そのうえで助成金がとれたら(但し、赤字補てん系じゃないものに限る)ラッキー★くらいで。
それにはまず、制作者が共同製作のことを正しく認識することが第一歩かなと思って今回の記事にしてみました。
新作ばっかり作ってたら、アーティストも大変だけど制作者も疲れるよ!
<制作知識シリーズ>
「ちゃんと使い分けてる?舞台芸術のクレジットにおける「制作」と「製作」の違い。」(2013/03/25)
「これがないと始まらない!海外公演の必需品、テクニカルライダーの書き方。」(2013/03/23)
2013/03/25
ちゃんと使い分けてる?舞台芸術のクレジットにおける「制作」と「製作」の違い。
基本的な制作知識を改めて文字にしてみようシリーズ★
舞台公演のチラシやウェブサイトには必ずクレジット欄がありますが、そこに記載されている「制作」と「製作」の違いって何か、みなさん理解していますか?
「衣装」と「衣裳」みたいにどちらを使ってもOKなんてことは全然なくって、「制作」と「製作」には大きな違いがあるんです!
ちなみにインターネットで「製作と制作の違い」を検索してみると、実はたくさんの答えが見つかります。が!しかし!業界によってこの使い分けって微妙に違うんです。
他の業界での使い分けを舞台芸術に応用しようとすると、実は間違っていたというトラップがあるんですよね。
改めてここで舞台芸術の「製作」と「制作」の違いについてまとめてみます。
もし今までこの違いに悩んだ制作者がいたとすれば、きっと彼らは最初に辞書を引いてみたことでしょう。デジタル大辞泉によれば
せい‐さく 【製作】
[名](スル)
1 道具や機械などを使って品物を作ること。「家具を―する」
2 映画・演劇・テレビ番組などを作ること。プロデュース。制作。「記録映画を―する」
3 詩文・美術作品などを作ること。制作。「物象観が明瞭に筆端に迸しって居らねば、画(え)を―したとは云わぬ」〈漱石・草枕〉
せい‐さく 【制作】
[名](スル)
芸術作品などを作ること。「肖像画を―する」「番組の―スタッフ」
と出てきます。分かったような…分からないような…でも「製作」の説明の2のところに「制作」ってあるし、結局製作と制作って同じなの???ってパニックですよね…。
今回に関しては辞書は役に立たないので、今見たものは忘れてください(笑)
「製作」とは、その作品を作る母体となり、資金の調達を行ったり、クリエーションの責任を負っているところです。つまりはその作品をプロデュースしているのがどこか、を明らかにするためのものです。
あるカンパニーが自分たちで劇場を借り、新作公演をしたとします。
その作品のクレジット欄は「製作」にカンパニー名が入ることになります。
劇場が、あるアーティストに新作を依頼し、費用やクリエーションの責任をその劇場が負っている場合には「製作」には劇場名が入ります。
「製作」クレジットに個人名が入ることはほぼ無く、カンパニー名、劇場名、フェスティバル名などが入ることがほとんどです。
(たとえば一人芝居など大きくない作品を、全部その人自身で資金も調達し、クリエーションした場合は個人名が入ることにはなります)
一方「制作」は、みなさんもご存じの通り、公演を成立させるための予算管理やチケッティング、広報、スタッフとのやりとり等を行うポジションのことです。ここには担当者の個人名が入ることもあれば、制作会社の名前が入ることもあります。
ある作品が世界各地でツアーしたとすると、どの会場でも「製作」には全く同じクレジットが表記されますが、「制作」に関しては、東京公演は〇〇、ソウル公演は〇〇、フランス公演は〇〇と、公演会場によって変わる場合も多いでしょう。
また再演の場合も同じで、何度再演しようと「製作」は同じクレジットが入りますが、「制作」はその時の担当者なので変わる場合もありますよね。
「製作」クレジットは非常に重要です。
カンパニーの自主公演の場合、カンパニーが「製作」であることは自明なのでわざわざチラシ等にクレジットしていない場合も多いですが、私は絶対にどんな小さな公演でも記載していくべきだと思っています。
なぜなら「製作」クレジットは、その作品の責任を負うと同時に、権利を主張する意味もあるからです。
たとえば、ある海外フェスティバルのディレクターが日本で観た作品が素晴らしく、自分の国でも上演してほしいなぁと考えたとします。このディレクターが交渉する相手は「製作」クレジットされている相手になり、また実際に海外公演が実現した場合、上演料が支払われるのもこの「製作」相手になります。(もちろんイレギュラーも存在するとは思いますが。)
製作クレジットが明記されていないのは、その作品の責任と権利が曖昧なまま放置されているということで、個人的にはとっても気持ちが悪いです。
何はなくともとっても大事なクレジット「製作」をちゃんと記載する習慣をぜひ今後つけていきましょう!
(製作クレジットが抜けているのは、特に日本の公演に多いと思います。海外では絶対にクレジットされているものなので…)
あと、「共同製作」っていうものもあるのですが、これに関してはまた書きたいことがいろいろあるのでまたの機会に。
<制作知識シリーズ>
「これがないと始まらない!海外公演の必需品、テクニカルライダーの書き方。」(2013/03/23)
2013/03/24
これがないと始まらない!海外公演の必需品、テクニカルライダーの書き方。
ここ最近このブログに公募情報をよくアップしていますが、みなさん、もし海外公演が決まった場合、なにはなくとも真っ先に招聘元から要求されるものって何かご存知ですか?
それが、それこそが…「テクニカルライダー」です。
(一人芝居とか、シンプルな作品であれば必要ない場合もありますが)
さて、そのテクニカルライダーって具体的にどういったものかご存知でしょうか?
劇場のスペック、ツアーメンバー、必要機材等、その作品の上演に必要な情報ががまとめられた「作品の取扱説明書」みたいなものです。
F/Tに勤務していた時代は、いろいろな海外カンパニーのテクニカルライダーを見ましたし、自分自身で作った経験もあります。
海外公演での仕込み初日に、現地のテクニカルスタッフの方々が自分が作ったライダーにいろいろ書き込んでいるのを見ると、謎の喜びと感動があるものです・・・。
それはさておき、今まで海外で公演をしたことがない、もしくは、したことはあっても特にライダーとか作ってこなかったという団体の制作さんに向けて、テクニカルライダーの中身についてちょいと解説したいなと思います。
下記の条項についてまとめていけば、海外公演に充分使えるライダーができると思います。
0から1を作るのは大変だけど、2回目以降は大部分コピペでいけるので頑張ってください!
★テクニカルライダーの中身★
作品のタイトル
(英語/日本語)
もともとが日本語タイトルで、海外公演のために英語タイトルをつける場合もあると思います。
その場合、日本語タイトルの表記を忘れてしまいそうですが、日本語で公演評など初演の情報を誰かが検索した時のために日本語タイトルも付けておいた方がいいと思います。
日付
ライダーも何度かアップデートするので、いつ作成したものか明示しましょう。
連絡窓口
この作品に興味を持った場合誰に連絡すればいいのか、担当者の名前、連絡先を書きましょう。
スタッフ名簿(クレジット)
このライダーを元に情報宣伝を行ったりもするので(カンパニーチェックなしでチラシやパンフレットができてたりするのも海外では良くある話。)、スタッフの名前、製作、共同製作などは正確に書きましょう。もし変更の可能性が高いのであれば、絶対に変わらない人の名前だけ入れて、後は魔法の合言葉「ほか」と入れておきましょう。
飛行機、宿泊について
なに空港発の航空券が、何枚必要か。エコノミークラスならわざわざ書かなくてもいいのですが、万が一、万が一、ビジネスではなければならないVIPがいる場合にはそれぞれ記載します。
宿泊は、2人一部屋でもいいのか、全員シングルなのか、その辺ちゃんと書かないと当然3人部屋になりますよ。
作品の基本情報
・上演時間(休憩あり、なし)
・開場時間は開演の何分前か
・出演者数
・スタッフ数と内訳(舞台監督、照明、音響、制作など)
日本からのツアーメンバーの人数と、現地で手配してもらうスタッフ数と内訳を書きます。
現地手配のスタッフには通訳も必要であれば忘れずに!
基本のタイムテーブル
会場によってタイムテーブルが変わってくるのは当然ですが、基本的に仕込は何日必要か、舞台上でのリハーサルはどのくらい必要なのかを先方とイメージ共有するためのものです。
舞台構造、必要な大道具・小道具・消えもの
作品の上演に必要な舞台の大きさ、高さ、スペック。
美術・大道具・小道具・消えものはカンパニーが持ってくるもの、現地で揃えてもらうものを全て記入します。
当然ですが、ここに書かれていなければ、いくら重要なものだろうが現地で用意されていることは200%ありません。(釘とか養生テープとかはさすが書いてなくても用意はあると思いますが…)
また、たとえば椅子が5脚必要な場合に「5 chairs」とだけ書いた場合、どんな椅子が用意されていても文句は言えません。背もたれや肘掛けの有無、素材などこだわりがあるのであればちゃんと書きましょう。ここの項目はとにかく画像を貼りつけまくるのがいいです。
画像貼って、大きさのイメージを書けば、それほどかけ離れたものにはならないでしょう。
照明(カンパニーが持ってくる機材、現地手配の機材)
音響(カンパニーが持ってくる機材、現地手配の機材)
↑これはそのままです。カンパニーの持ち込み機材は、現地と電圧が違うこと多いので変圧器が必要というのを忘れずに!
ここからは体験談になりますが、今までみた一番薄いライダーはA4で1枚。多いものに関しては文庫本くらいあるのも見ました(幸いその作品の担当ではなかったのですがw)
また、当然内容もカンパニーごとにさまざまなアレンジがあります。必要であれば下記も追加するのがいいと思います。
ちなみに、下の2つくらいに細かくなってくるとライダーを読んだ先方の制作さんが「うわぁ…(ちょっと引く)」ってなると思いますけどね。(自分がなったのでw)
<アレンジ項目>
・上演料、滞在中の日当(応交渉ではない場合、ここに書いちゃうカンパニーも結構いました。)
・衣装の洗濯・アイロンがけ(自分たちでするのか、それとも現地スタッフにやってもらうのか。)
・楽屋割および楽屋の備品(鏡、ドライヤー、ハンガーラックなど)
・劇場のシャワーを使用する場合、石鹸やシャンプーを用意してもらうのか、持ち込むのか。
・ケータリングの内容(水、コーヒー、ジュース、お菓子の種類、とか。)
他に、これも書いていてよかった(書いておけばよかった)っていう体験談などあればぜひ教えてください★
(2013.6.27 追記)
そういえば、過去に担当したジェローム・ベルは、公式サイトに全作品のテクニカルライダーを掲載しています。
全世界からひっぱりだこで「ライダー送ってくれ」の依頼にいちいち対応するのが面倒くさいのかな…?必要最低限のものだと思いますが、でも初めてライダーを書くという方はまずはこれを参考にするのがいいですね!
ジェローム・ベルのサイト
( “performances”をクリック→作品タイトルをクリック→“technical rider”)
それが、それこそが…「テクニカルライダー」です。
(一人芝居とか、シンプルな作品であれば必要ない場合もありますが)
さて、そのテクニカルライダーって具体的にどういったものかご存知でしょうか?
劇場のスペック、ツアーメンバー、必要機材等、その作品の上演に必要な情報ががまとめられた「作品の取扱説明書」みたいなものです。
F/Tに勤務していた時代は、いろいろな海外カンパニーのテクニカルライダーを見ましたし、自分自身で作った経験もあります。
海外公演での仕込み初日に、現地のテクニカルスタッフの方々が自分が作ったライダーにいろいろ書き込んでいるのを見ると、謎の喜びと感動があるものです・・・。
それはさておき、今まで海外で公演をしたことがない、もしくは、したことはあっても特にライダーとか作ってこなかったという団体の制作さんに向けて、テクニカルライダーの中身についてちょいと解説したいなと思います。
下記の条項についてまとめていけば、海外公演に充分使えるライダーができると思います。
0から1を作るのは大変だけど、2回目以降は大部分コピペでいけるので頑張ってください!
★テクニカルライダーの中身★
作品のタイトル
(英語/日本語)
もともとが日本語タイトルで、海外公演のために英語タイトルをつける場合もあると思います。
その場合、日本語タイトルの表記を忘れてしまいそうですが、日本語で公演評など初演の情報を誰かが検索した時のために日本語タイトルも付けておいた方がいいと思います。
日付
ライダーも何度かアップデートするので、いつ作成したものか明示しましょう。
連絡窓口
この作品に興味を持った場合誰に連絡すればいいのか、担当者の名前、連絡先を書きましょう。
スタッフ名簿(クレジット)
このライダーを元に情報宣伝を行ったりもするので(カンパニーチェックなしでチラシやパンフレットができてたりするのも海外では良くある話。)、スタッフの名前、製作、共同製作などは正確に書きましょう。もし変更の可能性が高いのであれば、絶対に変わらない人の名前だけ入れて、後は魔法の合言葉「ほか」と入れておきましょう。
飛行機、宿泊について
なに空港発の航空券が、何枚必要か。エコノミークラスならわざわざ書かなくてもいいのですが、万が一、万が一、ビジネスではなければならないVIPがいる場合にはそれぞれ記載します。
宿泊は、2人一部屋でもいいのか、全員シングルなのか、その辺ちゃんと書かないと当然3人部屋になりますよ。
作品の基本情報
・上演時間(休憩あり、なし)
・開場時間は開演の何分前か
・出演者数
・スタッフ数と内訳(舞台監督、照明、音響、制作など)
日本からのツアーメンバーの人数と、現地で手配してもらうスタッフ数と内訳を書きます。
現地手配のスタッフには通訳も必要であれば忘れずに!
基本のタイムテーブル
会場によってタイムテーブルが変わってくるのは当然ですが、基本的に仕込は何日必要か、舞台上でのリハーサルはどのくらい必要なのかを先方とイメージ共有するためのものです。
舞台構造、必要な大道具・小道具・消えもの
作品の上演に必要な舞台の大きさ、高さ、スペック。
美術・大道具・小道具・消えものはカンパニーが持ってくるもの、現地で揃えてもらうものを全て記入します。
当然ですが、ここに書かれていなければ、いくら重要なものだろうが現地で用意されていることは200%ありません。(釘とか養生テープとかはさすが書いてなくても用意はあると思いますが…)
また、たとえば椅子が5脚必要な場合に「5 chairs」とだけ書いた場合、どんな椅子が用意されていても文句は言えません。背もたれや肘掛けの有無、素材などこだわりがあるのであればちゃんと書きましょう。ここの項目はとにかく画像を貼りつけまくるのがいいです。
画像貼って、大きさのイメージを書けば、それほどかけ離れたものにはならないでしょう。
照明(カンパニーが持ってくる機材、現地手配の機材)
音響(カンパニーが持ってくる機材、現地手配の機材)
↑これはそのままです。カンパニーの持ち込み機材は、現地と電圧が違うこと多いので変圧器が必要というのを忘れずに!
ここからは体験談になりますが、今までみた一番薄いライダーはA4で1枚。多いものに関しては文庫本くらいあるのも見ました(幸いその作品の担当ではなかったのですがw)
また、当然内容もカンパニーごとにさまざまなアレンジがあります。必要であれば下記も追加するのがいいと思います。
ちなみに、下の2つくらいに細かくなってくるとライダーを読んだ先方の制作さんが「うわぁ…(ちょっと引く)」ってなると思いますけどね。(自分がなったのでw)
<アレンジ項目>
・上演料、滞在中の日当(応交渉ではない場合、ここに書いちゃうカンパニーも結構いました。)
・衣装の洗濯・アイロンがけ(自分たちでするのか、それとも現地スタッフにやってもらうのか。)
・楽屋割および楽屋の備品(鏡、ドライヤー、ハンガーラックなど)
・劇場のシャワーを使用する場合、石鹸やシャンプーを用意してもらうのか、持ち込むのか。
・ケータリングの内容(水、コーヒー、ジュース、お菓子の種類、とか。)
他に、これも書いていてよかった(書いておけばよかった)っていう体験談などあればぜひ教えてください★
(2013.6.27 追記)
そういえば、過去に担当したジェローム・ベルは、公式サイトに全作品のテクニカルライダーを掲載しています。
全世界からひっぱりだこで「ライダー送ってくれ」の依頼にいちいち対応するのが面倒くさいのかな…?必要最低限のものだと思いますが、でも初めてライダーを書くという方はまずはこれを参考にするのがいいですね!
ジェローム・ベルのサイト
( “performances”をクリック→作品タイトルをクリック→“technical rider”)
2013/03/23
渡航費・宿泊施設・上演料あり。韓国の一人芝居フェスティバルが参加者募集中!
日本では今、桜が満開のようですね。
ソウルは現在の気温マイナス1度。道行く人もみんなダウンジャケット着用ですよ。
春はまだまだ先ですYo!
さてさて、今年の夏・秋に開催されるフェスティバルに向けて、いろいろ公募情報が増えてきました。今回は、一人芝居の演劇祭の参加者公募です。
パフォーマンスの時間は15分~40分、一人であればジャンルは何でも可、とのことなので演劇、ダンス、マイム、ストリートパフォーマーのみなさんいかがでしょうか。
ちなみに、すでにネタを持っている人向けかなぁと思います。
(上演料がそれほど高いわけではないので、このためにわざわざ作品作ったりするのは稽古場費のこととか考えると割に合わない気がするので…)
以下、ポイントのみご紹介します。
気になる方は詳しく募集要項をご覧ください。(リンクは下)
第24回ASIAN MONODRAMA FESTIVAL
(第7回Geochang Asian Monodrama Festival)参加者募集!
ASIAN MONODRAMA FESTIVALは1988年から始まった世界で唯一の一人芝居の演劇祭です。
今年のテーマは「It’s the Performing Arts + the art of Living.」
期間 :2013 年 8 月 2 日(金)~8 月 4 日(日) 計3日間
場所 :アジアモノドラマ教会韓国本部 (居昌郡)
※全然ソウルは近くないです。ソウルよりはむしろ釜山のほうが近いと言えますが、とっても大自然な感じのところだと思います。
参加資格 : 制限なし
参加ジャンル : 制限なし (構成人数1人であればすべてのジャンル可能)
公演の条件
公演回数 :3 日間で合計1,2 回 (回数と公演日は追って協議)
時間 :15~40分前後
※機材が必要な場合は参加チームが持って来ることを原則とし、難しい場合は事前に協議
サポート情報
渡航費 : 外国からの参加チームは往復航空券支給(同伴スタッフは1名まで)
宿泊 : 宿泊施設提供
出演料 : 外国からの参加チームは一律 300 ドル
締め切り:2013 年 4 月 8(月) 18:00
発表:2013 年 4 月 15 日 ホームページ上および個々に連絡
詳細な概要と申込みフォームはここからダウンロードできます。
(リンク先は韓国語ですが、下にスクロールして「제24회 아시아1인극제 참가 신청 안내(영문;24th_Asian_Monodrama_Festival)」と書いてあるリンク先をクリックすればワードがダウンロードできます。
でもとっても分かりにくいので、募集要項のワードの直リンクも貼っておきます。
こちらをどうぞ。
ソウルは現在の気温マイナス1度。道行く人もみんなダウンジャケット着用ですよ。
春はまだまだ先ですYo!
さてさて、今年の夏・秋に開催されるフェスティバルに向けて、いろいろ公募情報が増えてきました。今回は、一人芝居の演劇祭の参加者公募です。
パフォーマンスの時間は15分~40分、一人であればジャンルは何でも可、とのことなので演劇、ダンス、マイム、ストリートパフォーマーのみなさんいかがでしょうか。
ちなみに、すでにネタを持っている人向けかなぁと思います。
(上演料がそれほど高いわけではないので、このためにわざわざ作品作ったりするのは稽古場費のこととか考えると割に合わない気がするので…)
以下、ポイントのみご紹介します。
気になる方は詳しく募集要項をご覧ください。(リンクは下)
第24回ASIAN MONODRAMA FESTIVAL
(第7回Geochang Asian Monodrama Festival)参加者募集!
ASIAN MONODRAMA FESTIVALは1988年から始まった世界で唯一の一人芝居の演劇祭です。
今年のテーマは「It’s the Performing Arts + the art of Living.」
期間 :2013 年 8 月 2 日(金)~8 月 4 日(日) 計3日間
場所 :アジアモノドラマ教会韓国本部 (居昌郡)
※全然ソウルは近くないです。ソウルよりはむしろ釜山のほうが近いと言えますが、とっても大自然な感じのところだと思います。
参加資格 : 制限なし
参加ジャンル : 制限なし (構成人数1人であればすべてのジャンル可能)
公演の条件
公演回数 :3 日間で合計1,2 回 (回数と公演日は追って協議)
時間 :15~40分前後
※機材が必要な場合は参加チームが持って来ることを原則とし、難しい場合は事前に協議
サポート情報
渡航費 : 外国からの参加チームは往復航空券支給(同伴スタッフは1名まで)
宿泊 : 宿泊施設提供
出演料 : 外国からの参加チームは一律 300 ドル
締め切り:2013 年 4 月 8(月) 18:00
発表:2013 年 4 月 15 日 ホームページ上および個々に連絡
詳細な概要と申込みフォームはここからダウンロードできます。
(リンク先は韓国語ですが、下にスクロールして「제24회 아시아1인극제 참가 신청 안내(영문;24th_Asian_Monodrama_Festival)」と書いてあるリンク先をクリックすればワードがダウンロードできます。
でもとっても分かりにくいので、募集要項のワードの直リンクも貼っておきます。
こちらをどうぞ。
2013/03/19
世の中の98%くらいの人からは「それどういう仕事?」って聞かれる舞台芸術制作者という仕事。
とっても私事なのだけれど、昨年末に私の2つ違いの姉が入籍しました。
その数か月前に、姉から(今思えば、相手方の家族に私のことを紹介するためだと思われる。)
「あんたってどういう仕事してるって説明すればいいの?」
というメールが来たことがありました。
なにもつい最近この仕事を始めたという訳でもないのですが(汗)、「舞台芸術の制作」を詳しく説明するのが面倒くさくて、家族に細かくは説明せずにここまで来たんですよね・・・。
いや、なんとなくは説明はしてたんですけど。
「演劇とかダンスとかのコーディネートの仕事」って。
でも、きっと制作仲間ならば理解してもらえるんじゃないかと思うんですが、この「制作」の仕事を、この業界で働く人以外に説明するって本当に難しい。
「演劇やダンスの制作」っていっちゃうと、舞台美術作ってる人だと思われたり(まぁ、舞台の上にある制作するものって美術だもんね・・・)、舞台自体を作ってる人(=演出家・振付家)と思われたりしたこともあって、なるべく初めて会う舞台芸術業界以外の方には「制作」という単語を使わないようにしてるんです、私は。
それで「制作」のかわりに「コーディネーター」って言ってるんですけど、でもやっぱり「コーディネーター」も何をコーディネートするのか分からないから、「えっ、それってどういう仕事?」って聞き直されて、またそこから説明が始まるっていう、相手に仕事を理解してもらうまでの長い道のり。
「お仕事なにされてるんですか?」
「医者です。」
「教師です。」
「銀行員です。」
「アパレルの販売員です。」
「教材販売会社の営業です。」
「スポーツジムのインストラクターです。」
に比べて
「舞台芸術の制作です。」
の醸し出すもやっと感。
その数か月前に、姉から(今思えば、相手方の家族に私のことを紹介するためだと思われる。)
「あんたってどういう仕事してるって説明すればいいの?」
というメールが来たことがありました。
なにもつい最近この仕事を始めたという訳でもないのですが(汗)、「舞台芸術の制作」を詳しく説明するのが面倒くさくて、家族に細かくは説明せずにここまで来たんですよね・・・。
いや、なんとなくは説明はしてたんですけど。
「演劇とかダンスとかのコーディネートの仕事」って。
でも、きっと制作仲間ならば理解してもらえるんじゃないかと思うんですが、この「制作」の仕事を、この業界で働く人以外に説明するって本当に難しい。
「演劇やダンスの制作」っていっちゃうと、舞台美術作ってる人だと思われたり(まぁ、舞台の上にある制作するものって美術だもんね・・・)、舞台自体を作ってる人(=演出家・振付家)と思われたりしたこともあって、なるべく初めて会う舞台芸術業界以外の方には「制作」という単語を使わないようにしてるんです、私は。
それで「制作」のかわりに「コーディネーター」って言ってるんですけど、でもやっぱり「コーディネーター」も何をコーディネートするのか分からないから、「えっ、それってどういう仕事?」って聞き直されて、またそこから説明が始まるっていう、相手に仕事を理解してもらうまでの長い道のり。
「お仕事なにされてるんですか?」
「医者です。」
「教師です。」
「銀行員です。」
「アパレルの販売員です。」
「教材販売会社の営業です。」
「スポーツジムのインストラクターです。」
に比べて
「舞台芸術の制作です。」
の醸し出すもやっと感。
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