2013/03/14

美術系企画者のみなさん!アートソンジェ・センター(ソウル)2014年 展示企画案公募

観光名所として有名な李氏朝鮮時代の正宮、景福宮(キョンボックン)の近くにある、アートソンジェ・センター
1998年設立のこの私立美術館は、若くて実験的な現代美術の展示に力を入れており、国際レベルの企画展と教育プログラムにより、美術界のみならず多くの人々から注目を浴びてきた。
毎年、独創的な企画展示を行っており、美術以外にも音楽、文学、建築、ダンス、演劇、映画、ファッションなど他分野とのコラボレーションを積極的に図っている。

アートソンジェ・センターの外観

このアートソンジェ・センターでは、2011年から毎年春に「アートソンジェ・オープンンコール」という企画展示の公募を行っている。若いキュレーター、ファシリテーターの実験的・挑戦的な創作活動を支援し、芸術活動の範囲を多角化するためのプラットフォームとして、1次の書類審査と2次のプレゼンテーション審査を経て、最終的な1人(1チーム)が選定される。



今年もまた、来年7月の展示のため、2013年4月22日から企画の公募が始まる。(締め切りは4月30日まで)。

参考までに過去に選ばれた企画を見てみると、2011年(展示期間は2012年)には、The AWDWsの「北朝鮮のパンクロッカー リー・ソンウン(英題:The North Korean Punk Rocker)」が選ばれている。
この展示は、「平壌でパンクロックを演奏するクラブがあったとすれば、また、定期的にそこで公演をしたミュージシャンがいたとすれば、どうだったのだろうか?」という冗談混じりの質問から出発する。企画者であると同時にアンダーグラウンド音楽家でもあるThe AWDWsは、この質問に答えながら韓国のパンクロックシーン(サブカルチャーのひとつとして90年代以降に登場)の生成と、北朝鮮を含んだ(旧)東欧圏の文化を調査し、その過程を通じ「リー・ソンウン一代記」という話を創り上げた。
リー・ソンウンの誕生、リ・ソンウンの活動、リ・ソンウンの没落という3つの期間に分け、それぞれ展示とライブ公演が行われた。

2012年(展示期間は今年の7月6日~8月18日)に選ばれたイ・ソンフィの「もじもじとした会話(英題:Our hesitant dialogues」 は、親と子の世代間の葛藤をテーマにした企画である。
現在30代の美術作家のことを容易に理​​解することができない親との、特別な会話の過程を展示に延長しようとする試みである。

過去の2回から分かるように、新しい作家を発掘・紹介するための企画ではなく、企画者自身が持続的に考え続けている問いに対して、「展示」という形式でどのように空間化・視覚化・公論化できるかを問う企画が求められている。

ちなみにこの企画に選ばれた場合、企画費:200万ウォン(約17万円)、展示費:800万ウォン(約68万円)がサポートされる。

もちろん国際公募なので英語での募集要項あり。
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